Baker Street Bakery > パン焼き日誌

ある翻訳家・翻訳研究者のサービス残業的な場末のブログ。更新放置気味。実際にパンは焼いてません、あしからず。

例の法案について

(いったん出しましたが、もっと考えたいこともあるので、というか自分で読んでて不適切だなあと思うところがあったので引っ込めます。あしからず。)

今年の東京国際ブックフェア期間について

昨年はどういうわけか原恵一監督がトークをした同じブースで二日違いにしゃべるという不思議な出来事がありましたが(クゥちゃんのスタッフTシャツもらった!)、今年はブックフェア会場でそのようなことをする予定はございません。どうやら青空文庫に関係…

『川の光』ついに本放送!

(先行上映会レポについてはこちら。)土曜日、NHKの特集番組「SAVE THE FUTURE」内で放送されましたね! もちろんメイキングも含めて再視聴しました。ビデオにも録画したので何度も見ると思います。見逃した方は、ただいまNHKオンデマンドでも1日315円で視…

『翻訳学入門』と固有名詞のカタカナ表記について

さすがに研究者らしいことも書いた方がいいんじゃないの? というアドバイスをある方よりいただきましたので、今日はそんな内容です。翻訳学入門作者: ジェレミー・マンデイ,鳥飼玖美子出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2009/05/23メディア: 単行本購入: …

往年のRPGゲームをケータイで

ここ1年ほど続けている仕事のひとつに、ラヴクラフトの短編を翻訳するお仕事があるのですが(数回前の日記参照)、出てくる人がみんな変な人だったりそうじゃなくてもおかしくなったりして、ホラー好きで狂気だろうと血しぶきだろうと全然平気な私でも、翻…

平川哲生初監督作品『川の光』プレミアム先行上映会レポ

というわけで、全国に先駆けた上映会へ行ってまいりました。なので誰よりも早くレポいたします。今日の滋賀県の天気は快晴で、お出かけ日和。会場は大津市生涯学習センターというで、いわゆる公民館です。普段はプラネタリウムとか科学館っぽいこととかやっ…

翻訳メモ

始めると宣言してからずいぶん経ちましたが、ようやく全体の1/4の草稿ができあがりました。難しいですよね、どうしても。投げ出したくなるくらいに訳文が書けなくなります。歌の方に関しては、台詞が全部終わってからということで。これまでなされてきた…

ミュージカル版不思議の国のアリス 第一幕前半(草稿)

不思議の国のアリス ミュージカル版 ALICE IN WONDERLAND: DREAM-PLAY ルイス・キャロル&ヘンリ・サヴィル・クラーク Lewis Carroll & Henry Savile Clarke 大久保ゆう訳 第一幕「不思議の国のアリス」 時は秋、場所は森。アリスがある木の根本で眠っている…

平川哲生監督『川の光』プレミアム先行上映会のお知らせ

カトゆー家断絶をフォローしているみなさまにはおなじみの平川哲生さんが、ついにアニメ初監督ということで話題沸騰中の『川の光』ですが、うちの地元であるところのNHK大津放送局では6月6日(土)、全国に先駆けてトップバッターで上映会が開催されま…

さよならGoogle Video

青空活動写真館のページをご覧の方はすでにご存じかもしれませんが、先日『素晴らしき哉、人生!』の動画がグーグル側の「コンテンツ特定ツール」によって自動ブロックされてしまいました。著作権的には何の問題もないと信じておりますので(なおソース元の…

参考書の例文に採用されました

このたび、拙訳『あのときの王子くん』が、中国で出版された日本語IME入力を学習するための参考書『一学就会――日文電脳輸入実用操作』(南開大学出版社刊)に、入力用例文として採用されました! 編集に携わった天津科技大学のみなさま、どうもお世話にな…

クトゥルー神話・朗読シリーズ

昨年からずっとH・P・ラヴクラフトの作品を翻訳し続けているのですが、そのなかでもクトゥルー神話の源流に当たる短編の朗読が、ついにパンローリングさまよりDL販売開始です!第一回配信は「戸口にいた何か」。ランタイムは約111分で、価格は800円。リ…

地デジにまつわる別の問題

それよりも、私は地デジについてはこっちの問題の方が気になります。 2011年7月25日の朝を迎えたとき、多くの視覚障害者は、テレビを見たりFMラジオでテレビを聞くことが一斉にできなくなり、テレビが生活から消えてしまう、が現実のものとなってきた 社…

例の鹿について

二次創作キャラクター化された地デジカは、美少女や萌え系のイラストになっているものが多く、なかには卑猥なイラストも存在している。このことに対して日本民間放送連盟は「許されるものではない。断固、厳しく対応する」と当編集部の取材にコメントした。 …

さらりと

日記再開してますが4月中はまったく更新できませんでした。久々に大学院へ復帰したからなのですが、年度初めがこんなに忙しいとは予期しておりませんでした。でも4月何していたっけ、と思い起こしたときにケロロ軍曹のキャラ弁を作ったことくらいしか出て…

アリス翻訳中

ミュージカル版アリスはようやく翻訳を開始しました。まだ草稿を上げるまでには至っておりませんが、特にこれといった問題もなく順調に進んでおります。むしろ大変なのは、「和風アリスにしたい」という翻訳者の欲望を抑えることの方です。人にはあんまりよ…

iPhone・iPod touchで『あのときの王子くん』を

このたびiPhone・iPod touch用の青空文庫リーダ「豊平文庫」がバージョンアップされて、『あのときの王子くん』が挿絵つきで楽しめるようになったそうです! どうもありがとうございます。http://www.kaigian.co.jp/products/bunko/feature104.htmlどうやら…

『KEY THE METAL IDOL LIMITED BOX』が届いた

ついに待望の『KEY THE METAL IDOL LIMITED BOX【初回限定生産】 [DVD]』が届きました! 嬉しすぎます。先行販売のものと内容物やパッケージが違いますが、いやもう、手元にあるだけで満足というか、上がりまくるテンションをどうしていいやら。英語吹き替え…

まだ始められない

何だか最近はアニメのことばかり記していますが、アリスも水面下で進んでおります。訳す際のアリスのキャラづけもだいたい固まっていて、あとは参考文献の下読みを終わらせるだけなのですが、まだもう何冊か残っている状況でして。個人的に忙しいというのも…

アニメ評論/批評を書いてみること 5

A 批評がリアルである必要なんてないかもしれません。けれども、個人的には何かをしゃべるときに、それが自分にとってリアルなことなのかどうかを考えてしまいます。つまり、評論なり批評なり何でもいいんですが、語る行為が常に創作なり管理なり入力なり翻…

一クール・シリーズ構成考(メモ)

序 これまでアニメのシナリオについて書かれた本はいくつかある。鳥海尽三『アニメ・シナリオ入門 (シナリオ創作研究叢書)』、星山博之『星山博之のアニメシナリオ教室』、冲方丁『冲方式アニメ&マンガ ストーリー創作塾』、雪室俊一『テクマクマヤコン―ぼく…

アニメ評論/批評を書いてみること 4

そこからまた進んで、今度は年末年始あたり。だんだんと「じゃあどうせなら、あんまり人の知らないことを書けばいいんじゃないのか」みたいな気持ちになってきまして。アニメに対して何か資することができるのだとしたら、の話で。誰かが知っていたりわかっ…

聴くエンターテイメント・オーディオドラマとしてのアニメ

最近ではアニメにも字幕放送がつくものがあるし、DVDにもインターネットを介した字幕サービスが少しずつついてくるようになった。それはつまり、アニメの視聴者に「耳の聞こえない人」がいるということが(主として作り手側に)認知されつつあるというこ…

アニメ評論/批評を書いてみること 3

今度はそこからさらに数ヶ月が経って、秋ごろ。私は昨年から職業として本格的に「脚本」と「音・声」にかかわるところで生きているわけなんですが、だったら自分が「切実なもの」として書けることっていうのは、そっちあたりにあるんじゃないか、などという…

アニメを眠りから呼び覚ます者たち(『紅 kure-nai』)

説明しよう。これは、22歳と15歳の女の子が、コワモテの王様に「ぶっとばしにいくぞ」と誘われて、3の倍数という悪魔を大勢の仲間たちとともに倒しに行く作品である。 長らくTVアニメ大陸には3の倍数がはびこっていた。悪魔たちはそこに住む人々の声…

アニメ評論/批評を書いてみること 2

アニメを語るときに、ストーリーに触れなければいけない(?)というのは、一種のストレスでもあります。物語の内容に触れて終わり、というアニメ評論なり批評なりに閉口している人は、かなり多いはずですよね。あるいはアニメにちりばめられた記号を拾って…

アニメと空気(『らき☆すた』『ひだまりスケッチ』『ARIA』)

まずはアニメと実写との違いについて考えよう。 実写は、あるいは実写に必要なカメラという撮影装置は、現実を過度に見てしまう性質のモノだ。普段見えていなかったものをも透徹せしめ、それを暴き、露わにしてしまう。現実世界の一部分を切り取ることによっ…

アニメと狂気(『崖の上のポニョ』)

最初に断言しよう、アニメは元来から狂気を孕んでいるものであった、と。そうだ、誰がなんと言おうと、アニメは「狂って」いるのだ。だからこそアニメなのだ。 実写の場合、映像はカメラを通して現実を撮影されるものだ。それゆえに、そこに映るモノは、基本…

アニメ評論/批評を書いてみること

「書き方なんてわからない」と言ってしまえば簡単だけど、「わからなくても書くしかない」の方がたぶん真実。どうやったらアニメのためのアニメ評論/批評なんてできるのかは皆目見当が付かないけれど、そういうものと取っ組み合いの喧嘩なら誰だってできる…

『KEY THE METAL IDOL LIMITED BOX』が待ちきれない

待ちに待ちかねた『KEY THE METAL IDOL LIMITED BOX』! 前回のBOXがちょうどアニメから離れていてさらに学生だったこともあって買いそびれてしまいましたが、ついについに3月18日に発売! というわけで待ちきれなくなって、以前に買い集めたレンタル落ち…